自助論 全エピソードまとめ

自らを律し、成功を勝ち取ってきたサッカー日本代表の本田圭佑選手。彼の愛読書であるサミュエル・スマイルズの自助論の全エピソードを掲載しています。

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「もしも」は無能者のつぶやきにすぎない

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とにかく努力を続けなさい

人生という闘いにおいては、われわれには苦戦の連続だ。だが、つらい努力もなしに得られた勝利など名誉でも何でもない。困難のないところに成功はなく、目標がなければ何ものも得られない。真理をついた名言だ。

人生というのは、とにかくチャレンジしてみれば大きな成果が得られるものだ。一歩踏み出すまで、自分に何ができるかはわからない。ところがほとんどの人間は、何かせざるを得ない状況に追いこまれるまで何もしようとしない。

気迫に欠けた若者は、「あんなことができたらなあ!こんなことが可能だったらなあ!」とため息ばかりつく。だが、願望だけでは何ごとも成就しない。その欲求に明確な目標を与え、それに向けて努力すべきなのだ。1000回あこがれるより、たった一度でも勇敢に試してみるほうがずっと価値がある。

「もしも」という言葉は、無力と絶望のつぶやきにすぎない。それは可能性という畑の周りにかき根をめぐらし、せつかくのやる気をそいでしまう。法律家リンドハーストは次のように述べている。

「困難は乗り越えるためにある。だから、ただちに困難に取り組め。実践しているうちに、それを克服するうまい方法も見つかるはずだ。努力をくりかえせば、力と勇気が湧いてくる。精神や人格はいつの間にか完璧なまでに鍛え上げられ、潔く勇敢な態度が身につき、自分の意のままに行動できるようになるだろう。ただし、困難と真剣に闘った経験のない連中にはこのことは到底理解できないと思うが……」

困難を征服しながら、我々は学んでいく。一つの困難を克服すると、それが新たな困難に立ち向かう助けとなる。

困難に立ち向かわなくてもすむようになるのは、人生が終わり、修養の必要もなくなった時だけだ。それまで、われわれの勉学と努力は限りなく続けられる。数学の初歩が理解できず不平を漏らしていた学生に、啓蒙思想家ダランベールは的確な忠告を与えている。

とにかく努力を続けなさい。そうすればいつか必ず自信と力が湧いてくるでしょうから

 - 8章 - 自己修養