自助論 全エピソードまとめ

自らを律し、成功を勝ち取ってきたサッカー日本代表の本田圭佑選手。彼の愛読書であるサミュエル・スマイルズの自助論の全エピソードを掲載しています。

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″いざという時″に困らない絶対的な力

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●人格こそが宝だ

立派な人格――それは人生の最も気高い宝である。人格はそれ自体がすぐれた身分であり、世間の信用を勝ち取れる財産だ。社会的な地位がどうであれ、立派な人格者はそれだけで尊敬を受ける。

人格の力は富よりも強い。人格者があらゆる栄誉を手中に収めても、金持ちのように他人からその名声をねたまれたりはしない。また、すぐれた人格は絶大な影響力を持っている。なぜなら、そのような人格は何よりも人々に信頼され尊ばれる資質――すなわち信義、誠実、そして節操という美徳から生まれるからだ。

立派な人格は人間の最良の特性である。人格者は社会の良心であり、同時に国家の原動力となる。世界を支配するのは高いモラルに他ならない。ナポレオンも語ったように、戦時でさえ道徳心は物質的な力の十倍も威力を発揮する。

こう考えてくると、国家の力、産業、文明―― これらの盛衰は国民一人一人の人間性にかかっているといえよう。安全な市民社会の基盤もその上に築かれるし、法律やさまざまな制度でさえその国民性から生じたものにすぎない。

個人にせよ国家や民族にせよ、それぞれの価値に見合うものしか得られず、分不相応な高望みをしてもしょせんはムダである。結果には必ず原因がつきまとうという意味でいえば、個人の人格や国民性の優劣が人生や一国の将来を決定的に左右することは、火を見るより明らかな真理なのである。

 - 10章 - 信頼される人 - 人格は一生通用する最高の宝だ!